2005年

  新年会にて (社長から全従業員への挨拶)



●プロジェクトM  (7つのMの体制)の説明

(マイクロフィルムをコアとした記録情報加工専門企業として) 

M:マイクロフィルムと原本との100%整合性----撮影と検査の新システム
M:マイクロフィルム高品質化-----------------撮影・現像の高品質化
M:マイクロ画像のデジタル変換----------高画像化・高速化・低価格化
M:マイクロ画像のデジタル活用----------ソフト開発・ソリューション提案
M:デジタルデータのマイクロ化----------セキュリティサービスの新提案
M:デジタルスキャン・マイクロ化の被写体取扱い知識-------蓄積と共有
M:マイクロフィルムの管理・保存コンサル--------保存環境調査と実施




●2005年の数値目標  「経常利益率」の説明

 ・正確  信用を高める
 ・迅速  利益を高める
 ・工夫(付加価値) 信用と利益と期待を高める




●年頭のことば       「座 標 軸 」

世界中では暮れも正月も関係無く、天災や人災(争いごと)など、いろいろな災難がおきています。
世界を鳥瞰したとき、いかに私たちの生活が不安定の上にあるかが確認できます。

先ずは目を背けずに認識すること。
その不安を少しでも克服するための具体的アクションを生涯の仕事とすること。
それは有意義な人生・正しい未来への確実な一歩に繋がると考えています。


私たちの位置する東南アジアの政治・経済・価値観等の変化は特に近年激しいものがあります。
私が加盟している歴史の研究会では歴史研究者、大学教授方も含め30名ほど参加されています。
会のある先生曰く
「これからの日本・東南アジアの平和の維持がいかにしてできるかとても困難になってくるであろう、
それを憂慮してやまない」
戦後から現在までの日本の軍備上のパワーバランスは日米安保の上で確保されてきたわけですが、
中国の経済と軍備の拡大は東南アジアの今までのパワーバランスを新たにするところです。
これからの日本とアメリカ、欧州諸国、中国との関係、台湾との関係、北朝鮮・韓国やロシア、インドとの関係など、
東南アジア諸国に位置した世界の中の日本は、今後、協調・解決してゆくべき多くの課題を抱えています。


先生曰く、
人の歴史は・天災人災(戦争)の歴史、
天災人災は太古のむかしから途絶えたことはない。
人間のおろかさは今後も大して変わらないであろう、と言われます。

私たちの日々の心がまえ・行動
「天災人災がおきた時」には、
その災難を終結させて平和への復帰を図ることが目的とされるでしょう。
そして、「平和・平常な時」には、
その平和な生活の維持のための努力、そして万一天災人災がおきたとき、
を想定した準備、それが着々と遂行されていなければなりません。

「備えあれば憂いなし」 
おそい対処でとり返しのつかない事態を繰り返してはなりません。

歴史を省みれば、
民族紛争や侵略戦争の場合、侵略する側の人民は、被侵略者側の民族としての誇り、土着民としての様々な行事、
神事、その証となる 「歴史資料」の意図的な改ざんや破壊  が行なわれることが戦略・戦術として頻繁に起きたことが学べます。

貴重な歴史資料を代替して分散保存させることは 「備え」 として、今、優先順位を間違えずにしっかり
把握して対応しなければならないときでしょう。
日本もここ数年、歴史資料の管理の方向性がより意識されはじめ、よい傾向に向かっているといえるようです。


そのような中、
私たちの今位置する座標は何処か?
たんなる位置としての座標は、
宇宙の中の地球、その東南アジアに位置する日本の首都東京の新宿という場所で、その近郊に所在する国内有数の
貴重な記録資料をマイクロフィルム管理・活用する仕事を担当させて戴いている、という座標です。

そして経緯の座標軸でみると創業者が昭和26年、日本におけるマイクロフィルム黎明期からマイクロフィルム啓蒙に携わり、
昭和37年に創業して43年間の永きに亙り、主に紙の記録資料をマイクロフィルム専門業者として扱ってきた。
その製品が地球における人類生存の証であり、未来の構築に大きく働きかける材料になる・・・というところに在ります。



各部長からも皆さんに言われているとことですが、
私たちは、天災・人災によって崩壊しつづけてきた記録たちの悲惨な過去から学び、その予防的対処方法としてマイクロフィルム
代替化とその分散管理・デジタル化による運用を勧める。 それを生業として日々実効している、という仕事ですね。

その重責を当社の業務に関わる全員が背負っていることを今一度確認しましょう。
その座標軸を確認しながら日々業務を行っているということをしっかりと意識し、心して仕事に携わりましょう。


昨年は、数年ぶりに当社の浮き足立っていた点、弱点がはっきりと解る機会が得られました。
見積り積算ミス・仕様の確認不足・不慣れな業務の受注・業務の失体・責任所在の不明確・私自身の経験不足と監督不行き届き・
社内コミュニケーションのミス・研究不足・・・・・社内でミーティングするたびに至らない点が次々と発見できました。

昨年暮れから現在にかけて、今までにないほどミーティングと勉強会の機会がふえましたね。
皆でいままでにも増して、経営理念と方針にのっとりながらマイクロ写真家・専門業者としての仕事の基本に戻り、各部長の
指示にあわせた行動を継続して、時代の期待に応えてゆきましょう。

暮れに来社されたアーキビストの先生も当社の方向性などを評価し、大きな期待をかけてくれています。


日本は今後、様々な厳しい環境になってゆくでしょう。
しかし、当社は技能の掘り下げとともに、社員ひとりひとりの責任を考えながら、本物の技能の充実を進めてゆけば安心です。
現状に甘んじず、あえて厳しい現実を乗り越える創意工夫・努力の先にこそ、新たな光が生じ、喜びのある未来をきずけることでしょう。
いつものように慌てずコツコツと楽しみながら日々仕事を遂行してゆきましょう。


昨年は文書情報管理士資格の合格率がとても高いものとなりました。社内勉強会や技能研修も充実してきました。
社内テストや電子化ファイリング検定、シスアドやセキュアド資格にも果敢に挑戦している人も増えています。


勉強して訓練、成長しながら毎日を健康で働けること、
社会的存在価値の高い仕事に少しでも携らさせていただいていること
の幸運を再度意識してみましょう。

ぜひ、毎日毎日、自分が在る座標軸を確認して
「品質と利益のバランスのよい追求」をおこないましょう。
そしてなによりも
今年も無事故で安全に業務を行ってゆきましょう。 以上、年頭の言葉・挨拶とさせていただきます。

● 経営理念と会社方針、品質方針を唱和
● 三本締め