2003年 元旦 年始、 新年会にて(社長から全従業員への挨拶)


    「社会的存在価値の高い人になろう」

あけましておめでとうございます。2003年のスタートです。
ご存知のとおり年末には社内を改装しました。
セキュリティー対策の一貫です。
今年も又、装いを新たにした職場をみなさんに提供できることを幸せに思っています。


私たち複写業界では同業者の多くがここ数年、売上げや利益がダウンしています。
かつては悠揚と見えた大手メーカーやベンダーさんがたも業界を懸命に支えているわけですが、やはり厳しい現実との戦いの中にあります。

世界の情勢は、昨年にも増して大きな変革を遂げることが予測できます。
新聞や雑誌、テレビやインターネットの情報では、将来を落胆させられる情報が多く流れています。
他人事のように楽観視して生活をおくるわけにはゆかない状況です。

そして国内の製造業の業態も平行して急変しました。
『大国の興亡』 の筋道どおり、かつての日本の製造業の生産ラインは安い人件費構造を持つ東南アジアの貧民地へとシフトしています。日本がかつて当然のように外貨を得ていた労働力・生産力自体のシフトは、受け入れがたい現実です。

今後、少子化、老齢化の進行する日本は、世界の中・アジアの中における産業部門の日本の役割どころを明確に打出しながら、経済安定の対策を整えてゆかなければなりません。

なにを主義として日本の役割どころを構築するか? そもそも資本主義という概念の先に人間の安定した営みのが築けるのか?
共産主義、社会主義の維持の困難さは20世紀に歴史が証明してくれました。
船井幸雄先生や中松義郎博士を始め、多くの先見の明のある知識層の人々は、ここ数年、資本主義の崩壊をしきりと唱え始めています。
特に中松博士は、知識・知恵の 「知」 の 「知本主義」 をうたっています。
私も 「知の教育・知の集積と運用」 こそ日本人が世界に貢献して外貨を獲得できる最強の武器であり最大の財産になるであろう と思います。


わたしたちの仕事は、その 「知識・知恵の集積」 である情報 「記録資料」 の保存と活用のための媒体変換業務であり、この作業自体にも又、知識と知恵が不可欠です。
ご承知のとおり、わたし達の会社は、特に貴重な資料を扱ってまいりました。
日常、耳にタコが出来るほど話していることですが、
国内最高峰の重要貴重文献を扱わさせていただく第一線の立場にあり、その任務の重さを今一度確認して、更に技術力を磨き勉強してください。
みなさん一人一人が、縁あってそういう仕事に携わり 必然としてここに居る という認識をしてほしいのです。

社員は新人やアルバイトさんに対して、中途半端な知識で仕事をさせてはいけません。絶えず確認しなければいけません。
新人やアルバイトさんも賃金を貰っているからは 「プロフェッショナル」 です。 アマチュア気分の甘えは許されません。
必要な知識と訓練をクリアしても、勉強を怠らず仕事にあたらなければなりません。


社員は全員 (私・社長も含め) 文書情報管理士1級と 社内資格・電子化ファイリング検定と情報処理技術者を取得し、情報加工専門家としての能力をもち さらに役立つ人材に成長してゆかなければなりません。
専門知識を身につけて仕事をより正しくおこないましょう。 無為に他者と戦ってはいけません。 自己との戦いに挑みつづけよう。
必ずやもっともっと良い結果を生み出すことができる組織となり、各人に還元(社内持ち株制度・ストックオプション等) してゆくことができるでしょう。

今年はさらに 「社会的存在価値の高い人材集団化」 を進めてゆきます。
10年以上にわたり、勉強時間を多くもつ土壌を造ってこれましたが、今年は例年にもまして 「勉強できるチャンスを多くつくる」 ことを約束します。
「勉強した結果、とっても後悔したんだ!」 という言葉や格言は聞いたことはありません。
努力・勉強して得た専門知識、学習したこと は自分の財産となり、自分をとりまく人々にも影響を与えるのです。

今ここに居る従業員の一人でも多くが 「社会的存在価値の高い人材になる」 ためのチャンスを逃さずにつかんでください。   以上